お客様事例

山九株式会社様

「何分休む」から「心拍数が戻るまで」へ。
WBGT 連動が実現した、現場が納得する熱中症ゼロの運用術。

日本を代表するプラント建設・物流企業の山九株式会社様。同社のプラント建設部門において、現場作業員が納得し、かつ実効性のある熱中症対策を模索し導入に至ったのは「GenVital LTE」でした。
全拠点合わせて287台導入された「GenVital LTE」は、WBGTと心拍数のモニタリングによって、現場の安全管理をどう変えたのか。熱中症ゼロという成果をもたらした、「行動変容」の裏側に迫ります。

  • 課題

    アラートの精度不足による現場の不信感を払拭し、実効性のある熱中症予防策を長年模索していた。
  • 解決策

    全拠点で計287台導入し、現場のセクションごとに管理体制を構築。
  • 効果

    休憩を「時間の長さ」ではなく「身体の回復」で判断する運用を確立。導入期間中の発症者ゼロを達成。

「現場の納得感」と「根拠」の両立を求めて

山九株式会社 E&M第1事業部 設備土建部の鯉渕 正様は、5年前から熱中症対策デバイスを探し続けていました。しかし、多くの製品は現場の過酷な環境や、作業員の厳しい要求を満たすことができなかったといいます。
「現場の作業員は、少しでもアラートが頻繁に鳴ると『うるさい』と感じ、デバイスを外してしまいます。かといって、本当に危険な時に鳴らなければ意味がありません。また、法制度の基準にマッチし、上層部へ明確に説明できる『確かな根拠』を持つデバイスがなかなか見つからなかったのです」
屋外での重労働、炎天下での作業が避けられないプラント建設の現場において、感覚ではなく「客観的な数字」で安全を担保することは、山九様の長年の課題でした。

高い技術と精度が求められるプラント建設工事の様子。作業員の熱中症対策は、現場運営における最優先課題であった。

「WBGT値」への対応とどこでも繋がるLTE通信

山九株式会社
E&M第1事業部 設備土建部 安全・環境グループ
鯉渕 正 様

8社もの製品を比較検討した鯉渕様が、最終的にGenVital LTEを選んだ最大の決め手は、業界でも稀な「WBGT(暑さ指数)」への対応でした。
「建設業ではWBGT値の採用が標準となっていますが、これをパラメータとして取り入れているウェアラブル端末は、私が探した中ではGenVital LTEしかありませんでした。WBGTと心拍数という確かな根拠に基づいて発報されるからこそ、現場も『これは信用できる』と納得して装着してくれる。現場の安全を、単なる『お守り』ではなく、科学的に『管理可能な数字』に変えられると確信したのが選定の理由です」(鯉渕様)
また、現場は通信環境が悪い場所も多いため、中継機なしでどこでも通じるLTE通信であることも、大規模なプラント現場では必須の条件でした。

設定の苦労を乗り越え、スムーズに現場へ浸透

導入当初は大人数のデータ登録に時間を要した場面もありましたが、専用マニュアルとサポート体制により、設定後の運用はスムーズに進みました。作業員への配布についても、抵抗感はほとんどなかったといいます。
「スマートウォッチのような馴染みのあるデザインのおかげで、難しい操作を強いることなく、すんなりと受け入れられました。1日20カ所にも及ぶ協力会社の現場へ10台ずつ割り振り、それぞれのセクションで管理・装着する体制を整えました」(鯉渕様)

GenVital LTEを装着した作業員の皆様

熱中症発症「ゼロ」を実現したモニタリングと行動変容

山九株式会社
E&M第1事業部 設備土建部 安全・環境グループ
磯部 美輝 様

具体的な成果として、今期の熱中症発症率は「ゼロ」を達成。その背景には、管理画面を活用した緻密なオペレーションがありました。
同部安全・環境グループの磯部 美輝様は、事務所のモニターに管理画面を常時表示し、作業員の数値をモニタリング。
「『アラート3(警戒レベル)』が発生すると、即座に社内チャットツールで現場監督へ通知し、現場からも本人の状況と処置が即座に返ってくる体制を敷きました。こまめな声がけを行ったことで、信頼関係も生まれたと思います」(礒部様)
特に画期的だったのが、休憩の「質」の変化です。鯉渕様は振り返ります。
「これまでは『何分休むか』という時間の議論になりがちでしたが、導入後は『心拍数が正常値に戻るまで休む』という明確な指標ができました。数値が見えるからこそ、作業員も納得感を持って必要な休息を取れるようになりました。オオカミ少年にならない精度の高いアラートが、結果として作業員の行動変容を促し、安全な働き方を定着させるという大きな予防効果に繋がりました」

管理画面で定期的に作業員の体調をモニタリング

一年を通じた「安全成績」の可視化へ

山九様では、さらなる安全実現に期待を寄せられています。
「熱中症対策としての有効性は十分に証明されました。GenVital LTEによって、現場の安全を『個人の感覚』から『客観的なデータ』へとアップデートすることができたと感じています。
今後はGPS機能や転倒検知機能も活用し、夏場だけでなく一年中、作業員の安全を見守るためのデバイスとして進化させていきたいと考えています。AIともコラボレーションしながら、数字に基づいた『安全成績』の管理を目指していく。そんな新しい安全管理のスタンダードを、これからも共に築いていきたいですね」(鯉渕様)

山九株式会社様

創業
1918年10月
事業内容
プラントエンジニアリングも手掛ける総合物流企業。プラントエンジニアリングとメンテナンス、そしてロジスティクスを柱に事業を展開し、国内外でプラントの設計・建設から重量物輸送、操業・メンテナンス、生産物流まで一貫してサポート
URL
https://www.sankyu.co.jp/

※本事例の内容は2026年3月公開当時のものです。本事例の内容は公開当時より変更されている場合がありますので、予めご了承ください。

             

製品情報

  • GenVital LTE

    NETIS技術名称:現場作業員向け体調管理システム
    「GenVital LTE」はリストバンドにより収集された現場作業員の心拍数と位置情報、建設現場内の暑さ指数から、株式会社大林組が開発した体調管理判定アルゴリズムにより計算された指標が閾値を超えた場合に、瞬時に作業管理者と作業員本人に警報アラートを通知することで、現場作業員の体調管理をサポートするソリューションです。